正看護師と准看護師の違いとは?
看護師の中には正看護師として働く人と准看護師として働いている人がいます。
具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では正看護師と准看護師の違いについて説明していきます。
① 正看護師と准看護師、資格の違い
正看護師は、看護師国家試験に合格した者が得られる「国家資格」であり、厚生労働大臣が免許を発行します。
一方准看護師は、各都道府県ごとに試験を行い、知事が免許を発行します。資格取得までの過程も異なり、正看護師は、3年制の看護専門学校または4年制の看護大学で必要科目を修了する必要があります。
准看護師は最短ルートとして、中学校卒業後2年制の准看護師養成所に通い、必要科目を修了後に試験を受けることができます。また、取得する資格が異なるため業務内容にも制限が発生します。准看護師は医師や看護師の補助を目的としています。
看護師や医師の指示なしに自らの判断で業務を行うことはできません。
② 准看護師が活躍できる場
准看護師の資格を持っていることで病院以外でも働くことができます。
日本看護協会が発行している看護関係系統資料によると、准看護師は約4割が病院で働いていますが、診療所や介護施設なども活躍の場となっています。
③ 准看護師から正看護師になることはできるのか?
准看護師から正看護師へのキャリアアップには、看護専門学校の2年課程を修了し看護師国家試験に合格することが必要です。
看護専門学校には准看護師免許を持っていれば入学することができますが、中学校卒業後に准看護師になった人は実務経験が3年以上必要です。
また、専門学校の2年課程は全日制、定時制、通信制に分かれているため、ライフプランに合わせた選択が可能です。准看護師として働きながら正看護師を目指す人も多数存在します。
④ 正看護師と准看護師の給与差
持っている資格と業務内容が異なるため、同じ時間働いても給料に差が発生してしまいます。平均的に正看護師と准看護師は年収に約70万円の差があり、正看護師のほうが給料が高くなっています。
また、正看護師と比べて役職に就くのが難しいというデメリットもあるため、なかなか昇給できません。キャリアアップを目指すのであれば臨床経験を積み正看護師になる道を選択しましょう。